フィリピンの現状

近年フィリピンは経済成長がめざましく、2017年の経済成長率は6.8%でアジアの中でも突出している。
しかし、経済成長率の割に貧困削減はあまり進んでおらず、国民の半分以上が貧困状態にあるともいわれている。 特に富裕層と貧困層の所得格差が大きく、多くの貧困層が困窮している。
また、子どもの出生率が高いので多くの人たちは大家族ですが、低所得のため苦しい生活を送っているのが現状である。


 貧困層に生まれた子供たち

生まれた環境によって、子供達の人生はほぼ決まる。これが、フィリピンの貧困家庭に生まれた子供達の現実である。
経済的に貧困状態にある家庭に生まれたこどもは、家庭の状況によっては孤児院へ預けられ、あるいはストリートチルドレンとして家計を支える働き手にもなる。
フィリピンでは高校までが義務教育だが、経済的に余裕のない家の子どもは制服や文房具、食費や学校までの交通費を出す余裕がないため、学校へ行くことができない。
そして多くの子供達は学歴もスキルも持たないまま18歳で孤児院を卒業し、社会に出なければならない。彼らが定職に就くことは難しく、親と同じ経済的貧困のなかで生きていくことになるため、貧困の連鎖が続いている。